"Gibraltar" オーストラリアの360万坪の牧場から

オーストラリアの田舎にて牛を育てる日本人のブログ。日本では有り得ない日常や日々の生活、360万坪の牧場での出来事を記事にしています。 過去の記事は旧ブログでご確認下さい。 旧ブログアドレスhttp://s.ameblo.jp/gibraltarmasashi/ 

嵐の去った後

こんにちは。

日本はもう正月休みも終わり、お仕事や学校がスタートしていると思います。

こちらも仕事を再開し、後で記事にしますが子牛の去勢などを炎天下の中行っています。

子供達はまだ夏休みを満喫中です(こちらは夏です)。夏休みはクリスマスの前の週より始まり、1月の末で終わります。こちらの学校は日本と違い新年で進級しますので、この夏休みが明けたら新しい学年になるという事になります。

 

さて、子供は夏休みですが、僕は仕事を再開してますので牧場の話しです。

この牧場はブログのタイトルになっているように、敷地面積が360万坪内ありますので、牧場内には3つの公道があります。その内2つの道路にはこの牧場の名前「Gibraltar」が付いています。

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公道と言っても、ド田舎なのでほぼ私道ですし、それらの公道はもちろん未舗装で牧場の真ん中を突っ切る形の道ですので牛も歩いていれば、僕のトラクターも走ります。

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ハッキリ言って、車検の無い車やバイク、ノーヘルメットでこの道を走るのは当たり前ですし、これを規制されてしまうとオーストラリアで農業は出来ません笑。隣の牧場まで車で10分かかるのですが、お互いに上記のような車両で行き来します。もちろん仕事上の理由でこういう半無法地帯になっているわけですが、法を悪用したり、楽しんでいるわけではありませんのでご了承ください・・・。

しかし、こういう事を楽しみにする人はたくさんいます。

要するに、パトカーなんてこの道で見た事ありませんし、自由なんです。

敷地の持ち主である我々は出来るだけ公道に隣接した牧場内を走りますが、中には法が緩い事を逆手にとって、ノーヘル運転や飲酒運転を楽しむ連中もいます。そういう連中がクリスマス~正月の「クリスマスホリデー」中に湧いてきます。

牧場の敷地内に公道がある牧場主は牧場の入り口に写真のような標識を出す必要があります。要するに、「家畜が歩いてるので注意して走行してください」と言う事。

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この標識を立てる事は義務であるので、これを怠って万が一誰かが家畜と衝突し事故を起こしてもしまったら、こちらに否がある事になってしまうでしょう。ただ、ここは田舎の未舗装の一本道ですので、事故を起こすようなスピードで走る車は普段見かけませんし、通常はこの周辺の農家の人間しか通らない道ですので、家畜を理解し、馬鹿げた運転はしません。

 

それは先週末のこと、恐らく先週末がギリギリの正月休み内。

川の向こう岸の公道の東側から大きなエンジン音が聞こえてきたので作業を止めて見ていると、2台のバイクが物凄いスピードで2ストロークの甲高い爆音(バイクのレースのような音)を鳴らしながら走っているのが見えました。恐らく100キロは出ていると思われます。

現在、この道路沿いには子牛をを連れた母牛が40頭近くいます。その牛達が突然の爆音と近づいてくるバイクに驚き逃げ惑う姿が遠くから確認出来たので、怒り心頭!!といっても、ものすごいスピードで走り去ったバイクを追いかける事も出来ずにいると、川を渡って牛がこちらの方に逃げてきました。

そして、今週の月曜日、その日は家族総出で子牛の去勢を行っていました。お昼ごはんに家に戻って来ると、家のドアに張り紙が貼ってありこう書いてある。

「牧場西の道路沿いにワイヤーが絡まった子牛が居る」

嫌な予感が的中した。逃げ惑った子牛がフェンスをジャンプして絡まったんだ・・・。

公道を通った誰かが我々に知らせに来てくれたのだろう。急いで西の道路沿いを見に行きましたが、いくら探してもその子牛は見つからなかったので、ワイヤーは自然に取れたと思っていた。しかし、昨日の朝にまた子牛の去勢を行うために牛を集めようとしていたところ、動画のような光景がありました。

皆さんも気を付けて運転してくださいね。また、運転してない時はお馬鹿さんに十分に気を付けて下さいね。

では。以下が動画です。

 


ワイヤー