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"Gibraltar" オーストラリアの360万坪の牧場から

オーストラリアの田舎にて牛を育てる日本人のブログ。日本では有り得ない日常や日々の生活、360万坪の牧場での出来事を記事にしています。 過去の記事は旧ブログでご確認下さい。 旧ブログアドレスhttp://s.ameblo.jp/gibraltarmasashi/ 

田舎にも忍び寄る危機

いやぁ、ほんとに今年はどうしちゃったんだろうか。

雨に恵まれるなんてオーストラリアのファーマーのだれが考えただろうか?

今日も嵐の予感。雲が低くなり暗くなり始めました。

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アメリカ大統領選挙の大一番ですが、このブログはその話題にも触れずに今日も牧場の話題です。


さて、何度か書いていますが、この町の人口は3千数百人しかいません。

その町から40キロも離れた山の中に住む我々家族は牧場に居る限り人に会う事は殆どありません。

会うとしたら、ご近所さんと車ですれ違ったりする程度ですが、ご近所さんと言っても、隣の家まで車で10分かかります笑。

ウチの牧場には川が流れており、魚が良く釣れます。また、自然に囲まれているので野生動物もたくさんいます。

シカや、ブタや、ウサギといった食べられる動物も多くいるので、魚と同様にそれらを狩りに来る人たちもいます。

こういった狩りをする人達の殆どは残念ながら無許可で牧場に入り狩りを始めます。

魚釣りの人達は、牧場の敷地の中に流れる川で釣りをしてるという意識が無いのでしょう。僕も日本の川で釣りをした事がありますが、その川や土地が誰の物か考えた事もありませんでした。。。

なので、釣り人は大目に見ています。

最悪なのが密猟者。

猟銃を使いシューティングする人達はシカやブタを撃ち、持ち帰り食用にしたり、ただの楽しみで殺していくだけの人達もいます。彼らは自分が無許可で牧場に立ち入ってる事を承知でハンティングを行う酷い奴らで、基本的に夜中に車に載せた明るいスポットライトで獲物を探します。

ここはブログのタイトルにもあるように、360万坪の広い土地で、山あり川あり谷ありですので、自分の家から遠く離れた区画は山や木々に阻まれて見渡す事が不可能です。

ですから、彼らは目の届かない場所で夜中にハンティングを行う事が基本です。

手書きの看板を牧草地に立ててありますが、彼らはそんな事おかまいなしです。

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「不法侵入したら起訴します」と書いてあります。


朝になると、見知らぬタイヤ痕が牧草地についていたり、弾丸の薬きょうやゴミが落ちていたりします。もっと酷いのは、区画のゲートを開けっぱなしにしたり、フェンスを壊したりしていく事で、普段は一つの牛の群れを40頭ほどに分けてコントロールしているのですが、朝見回りに行くとゲートが開けっ放しにされており120頭の牛が一塊になっている事も過去にはありました。

そんなわけで、夜中に銃声や明かりが見えた場合は、こちらもライフルを車に載せて追跡します。しかし、月明かりしかない牧場の山の中では大体の場合逃げられてしまいます。

過去に、何人か「職務質問」をしましたが、口をそろえて「逃げてしまった犬を探している」と言い訳をします。

夜中に犬を探してるわけはないので、車のナンバープレートを目の前でメモし、次回は無いぞと念を押し解放します。

こちらもライフルを持って行きますが、当然相手も銃を持っています。そりゃもちろん怖いですが、平和維持のためには仕方ありませんし、小さい町なので、僕が厳しく監視すれば、すぐに噂は広がり、不法侵入者は減っていきます。

実際に、最近では殆ど密猟者を見なくなり、平和な日々を過ごしています。

密猟者はそうやって退治しますが、最近平和だった田舎の農村もだんだんと治安が悪くなってきています。

この辺の農村の家で鍵が付いてる家を見た事がありません。僕の家も鍵はありません。

また、トラクターやブルドーザー、燃料で動く機械類の殆どは燃料タンクに鍵が付いていません。

無造作に積まれているこの乾燥牧草だって、売れば1個10ドルになりますが、誰でも手の届く場所にあります。

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この牧場には軽油2000リッター、ガソリン2000リッターが保管されていますが、カギはありません。

車の鍵も、出掛ける時以外は付けっぱなしです。

とにかく平和だし、人はいないし、隣人は家族のようなものなので、田舎はずっとこうしていました。

平和だからこういう事が出来ますが、泥棒から言えば取りたい放題。

人目につかずに燃料や工具、車両や機械を盗むことが出来ます。

それでも、牧場には猟銃があるせいか、今までは泥棒なんて農村には来なかったようです。

「今までは」です。最近は変わりました。

泥棒がここにも来ます。田舎をターゲットに盗みに来ます。ちなみに、家畜も盗まれます。オーストラリアでは数千頭の羊や牛が毎年盗まれています。

2年前にこの牧場も泥棒に入られました。家の物置を壊し、チェーンソーやグラインダー(鉄を切る道具)を持ち出して、家のドアを破壊し、家の床と壁にボルトで固定してあった金庫を床と壁ごと剥がして持ち去りました。

金庫の中には、紙とスペアキーのみが入っていた為、被害は家の修繕費だけで済みましたが、間違いなくこの牧場を知る人物でしょう。

どこにツールがあるか知っていて、金庫の場所もなんとなくわかる。

何故かと言うと、家の中のテレビやパソコンは手つかずのうえ、書類やタンスを物色した形跡はゼロ。パソコンやテレビ、家を壊すのに使ったツールだって売れば金になるのに全て持ち去らなかった。

最初に物置を壊してツールを取り出し、金庫に一直線。

だいたい誰だかわかっていますが、証拠が無いので泣き寝入りです。。。

それから我が家も物騒ですが、コレを付けました。

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みんなが信頼し合って成り立ってる出来ている農村のコミュニティー。それを壊しかねない事件は勘弁してもらいたいですね・・・。

 

僕が言っても説得力ゼロですが、しっかり鍵をかけてお出掛け下さいね。