"Gibraltar" オーストラリアの360万坪の牧場から

オーストラリアの田舎にて牛を育てる日本人のブログ。日本では有り得ない日常や日々の生活、360万坪の牧場での出来事を記事にしています。 過去の記事は旧ブログでご確認下さい。 旧ブログアドレスhttp://s.ameblo.jp/gibraltarmasashi/ 

あれと、これと、それと

牧場には土曜日も日曜日もありません。
天候によっても休日が左右されますし、休もうと思ってても、牧場から出ない限りは何かしらを見つけては結局休んでません。
その代わり、昼休みは家に戻って家族と食事をしたり、夕方には目の前の川で釣りをしたり出来るので、ストレスは溜まりません。

さて、今日は日曜日。
朝から子供に手伝わせながら牛の世話をして、その後バイクのメンテナンスを行いました。
最近の雨のおかげで畑はぐちゃぐちゃ。予定してた農薬散布が出来なくなったので、夕方前に前からやりたかった事を子供とやる事にしました。

やりたかった事と言うのは「鶏の丸焼き」。
オーブンで調理したことは何度もありますが、外で火を使っての丸焼きは未経験です。

数日前に妻に鶏を買ってくるようにお願いしておきましたので食材はあります。しかし、日曜の午後に完全に思いつきで始めたわけなので、焼くための材料がありません。

都会なら車に乗ってホームセンターに直行となるわけですが、こんな田舎では日曜日に開いてる店なんてガソリンスタンドしかありませんし、町まで買い物に出かけていたら、日が暮れてしまいます。

しかし、ここは古くからある牧場。
何十年も前のオーナーが残していったガラクタなどがたくさん置いてありますので、何か「丸焼き機」の作成に使えるものは無いか物色した所、出るわ出るわ宝の山。

まず、芝生の庭でブロックや石を積み重ねて焼き場を作ろうと思い、手ごろな石を探していると、古いバスタブを発見。
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この中で火をつけて、その上でチキンを焼く事を考えましたが、何かが溶け出しても嫌なので却下。

すると、その近くに割れた土管を発見。これは使える!!
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中にナメクジがたくさん付いてましたが、そんなの関係なし。

土管の中に木を入れて火を着ければ芝生は黒くなってしまいますので、そこはドラム缶のフタを流用。
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次に鶏に突き刺す鉄の棒。

これはBBQセットの付属品が使えそうだ。

この鉄の棒を支えるのは、簡易フェンスの為の杭と、庭に置いてあった椅子の背もたれ。

全て外にあったもので立派な「丸焼き機」が完成しました。

あとは、冬に使った蒔の残りや、その辺の枝を使って子供が火をおこします。
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二歳の三男も火の周りでウロウロしたり、落ちていた木を火にくべたりしていますが特に気にしません。
こういう時には「火に触るな!」「あっちいけ!!」って怒るより、軽く熱い思いをするまで放置するに限ります。
痛い目に合えばすぐに学習しますからね。

親はその周りで椅子に座って鶏をクルクル回す。
子供が火に触る事は気にしなくても、鶏の周りで走り回る子供は気になります。
二時間もかけて調理するわけですから、落下させようものならもう大変です。
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ポタポタと落ちる油や、皮の焼ける香りでビールを飲みながら待つこと約二時間。
中はジューシー、外はカリカリの美味しい鶏の丸焼きが完成しました。
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バーベキューセットで盛大にバーベキューも良いですが、ちょっと工夫してみると子供も大人も凄く楽しめます。

こうしてリフレッシュし、初夏の忙しさに耐える為のスタミナを手に入れたのでした。