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"Gibraltar" オーストラリアの360万坪の牧場から

オーストラリアの田舎にて牛を育てる日本人のブログ。日本では有り得ない日常や日々の生活、360万坪の牧場での出来事を記事にしています。 過去の記事は旧ブログでご確認下さい。 旧ブログアドレスhttp://s.ameblo.jp/gibraltarmasashi/ 

4台目

こんにちは。
皆さんの週末はいかがだったでしょうか?
週末って何か予定があればあるで疲れるけど、予定が無いと無いでそれもまた疲れたりしませんか?
僕はもともとジッとしていられない性格なので、雨が降らない限り牧場で何かしています。

その雨が珍しく今週はたくさん降りました。月曜日と火曜日に合わせて50ミリ、土曜日の昨日に55ミリと絶好調。一週間で100ミリ降るのは年に一度あるか無いかの奇跡です。

火曜日には雨上がりに虹がすぐ手の届く場所に二重に掛かりました。
携帯カメラのパノラマモードを使用したら、こんなにキレイに撮影する事が出来ました!!
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そんな週の日曜日(本日)の朝。
ゆっくり起きてベッドでゴロゴロとフェイスブックを見ていると、川の上流の町の道路が洪水で昨夜閉鎖されたという情報を見て飛び起き、すぐにカーテンと窓を開けると「ゴォーッ」と唸る音が聞こえる。
パジャマとサンダルで家を飛び出し、家の前の川を見に行くと、川がいつもの5倍に広がり物凄い速さで流れてました。

通常の川はこんな感じです・・・。
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寝起きで飛び出したので、動画の声が暗いです・・・。

Mole川の増水


幸いにも水位は徐々に下がり、家には被害は出なかったが、川のフェンスが2km流され、水を川から汲むポンプも流されて見えなくなっていた。
ちなみに数日前に川の増水を予想してポンプを高台に移動したが、予想より増水したために流されてしまった。これで通算4台目の被害だ・・・。

対岸に渡る3つのルートは1つの橋を除いて完全に塞がりました。その橋までは片道40分。普段は1分で行ける対岸も遥か遠くに感じます。
この橋はいつも最後の命綱。2011年の洪水の際は四方八方を水で塞がれ、一週間も牧場内に孤立し、最初に開いたのがこの橋だった。
こういう時のファーマーは強い。この橋を利用する近隣の牧場主や家族がそれぞれトラクターやチェーンソーを持ち寄って、あっという間に橋の上の瓦礫を片付けてしまう。

2011年の大洪水の際の橋。
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今回、この橋に大きな被害は無かったのでまだ孤立はしていませんが、引き続き今週も雨が降る予定なので注意が必要です。

なんとかこれ以上の増水は避けたいところですね。

それでは。

自作のトラップ

※本文中にお食事中の方や、都会の方が不快に思うだろうと思われる画像がありますのでご了承下さい。これも現実なので隠しようがありません・・・。

 

オーストラリアは秋になり、暑かった夏の気温も徐々に下がってまいりました。それでもまだ日中は30℃を越えるので仕事中はまだまだ汗をかきます。朝と夜は冷えるようになってきましたので、夏の感覚でお腹を出して寝ていると、早朝に寒さで起こされます。

秋になるとこちらはラグビーシーズンの開幕です。我々家族が応援するブリスベンのチームの観戦や、息子たちの練習や試合で忙しくなります。昨日も、地区代表選手を決める選考会の練習に長男を連れて往復400kmドライブしてきました。地区代表選手に選ばれる道のりは数回の練習と選考試合一試合。それぞれが往復で400km以上の場所にあるため移動も大変です。また、それに加えて地元のクラブの練習や試合も始まるので、平日2日と土日は全て子供のラグビーに時間を費やしています。

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さて、気温が下がって来ると決まって出てくる問題があります。それをこれから説明致しますが、文頭にも書いたように、ちょっと閲覧注意です。

数日前に妻が「玄関のシンクに置いてある石鹸がやられた」と言うので「あぁ、この時期が来たか」と思いました。

「石鹸がやられた」とは一体何なんだ?と思われるので画像をご覧ください。

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毎日仕事後にここで手を洗って家に入るので石鹸はいつもツルツルです。なのに写真の様に周りがギザギザしています。

 

アップにするとギザギザは縦に入った無数の線。

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これ「歯型」に見えませんか?

そうなんです。石鹸がやられた原因は何者かがかじったからなのです。

歯型に見覚えがある方もいらっしゃるかもしれませんが、これはネズミの歯型です。ネズミはどうやらガリガリと前歯でしょっちゅう何かをかじっていないと前歯がどんどん伸びていくそうです・・・。また、ネズミは物凄い狭い場所でも移動できるので、ドアをキッチリ締めても少しでも隙間があれば容赦なく家や車に侵入します。

経験上、ネズミは寒くなると家や車に暖を取りに侵入します。特に温まったエンジンの入ったボンネットの中、家の冷蔵庫の下などを好みます。数年前にはボンネットに巣を作ったネズミがホースを噛み穴をあけて、それに気が付かず3台の車が壊され、1台は完全にダメになり修理に100万円以上を費やしました。また、ネズミは畑に蒔く予定だった種の袋を破り種を食べたりもします。

そんなネズミ達が最近寒くなってきたので玄関に侵入して来て石鹸をかじったのでしょう。

そんなネズミを駆除する方法は主に三つ。


① ネズミが家に入らないように隙間を埋める。可能な範囲で実行済み。


② ネズミの毒を撒く。3歳の息子が危ないし、過去に飼い犬が毒を食べて死んだ事もあるので却下。


③ 罠を仕掛ける。うん!これが良さそうです!

 

さて、肝心の罠ですが、過去に市販の物を色々と試しましたがあまり効果が無く、最終的にインターネットで見つけた物に落ち着きました。この罠は家にある物で簡単に出来て、一度に何匹も捕れます。

水を入れた深いバケツにワイヤーを張り、その中心に両サイドに穴を開けた空き缶を通します。その空き缶にネズミの好物のピーナッツバターを塗りたくり完成。バケツの取っ手をネズミが空き缶に行けるように足場として設置します。

ネズミがピーナッツバターを舐めに空き缶の上に乗った瞬間に、空き缶がクルっと回ってネズミが水の入ったバケツに落下する仕組みになっています。

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昨日の夕方に設置して、今朝成果を見に行くと、早速2匹のネズミが罠に掛かっていました。恐らく自然に囲まれた家の周りには何千、何万とネズミが生きています。それを全て捕獲するのは不可能ですが、家や車を荒らされるのを未然に防ぐ努力は必要です。

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今日は珍しく朝からずっと雨。

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本格的な冬になる前に自然の草がたくさん伸びてくれる事を期待し、トタン屋根にトントンと落ちる雨のドラム演奏を聴きながら眠れる事は幸せな事です。

それでは。

制服

こんにちわ。

「あっ、このブログまだやってたんだ」なんて言わないで下さい。

最後に更新してから結構経ちましたね。。。

相変わらずの天気の下で、ドライだドライだとお決まりの文句を言いながら仕事に励んでいます。

 

さて、2週間前の週末は非常に暑く、この辺りの気温は48℃になっていまして、流石に自分も子供達も唯一クーラーのあるリビングでダラ~っとしながら、ときより中学、高校の頃にゲームセンターで熱中した「ストリートファイター」を子供達と大人げ無くプレイしてブーイングを浴びていたわけです。

その後は気温も大分下がってきて秋の気配。今週は何となく曇り空が多く、小雨もちらほら。なんとか一発大きい雨が降ってくれないかと祈るばかりです。

休日には雨に備えて雨どいの整備。詰まった落ち葉を取ったり、落ち葉除けのネットを張ったりと数時間は屋根の上で作業をしていました。

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思い返せば、屋根の上に上るのも泥まみれで仕事するのも、機械をいじるのも子供の時に覚えた事ばかり。農家に生まれたわけじゃありませんが、家に居るのが嫌いだった少年だったのでいつも外で遊んでいました。

原付の免許がとれる頃になると、「改造」と称した「破壊」を散々やりまして、せっかくのバイクを丸裸にさせたりと色々とやりました。そういった経験があったからか、油まみれになるのも、高い所も、汚い所も全然気にしなくなり、少なからずとも、ここでの生活に役立っています。

さて、雨どいの話しもそうですが、この牧場の様に町から離れている場所は、例えば電気屋さんや、修理関係の人を牧場に手配すると必ず「出張費」を取られます。そりゃそうですよね。業者さんからしても往復で100km近く自腹でガソリン代を払いたくありませんよね。

なので、こちらとしては、その出張費がバカバカしいので自分で何でも行うように努力します。車やトラクターのメンテナンスも、家の改装なんかも極力自分でやるように心がけています。

今日は朝から少し雨が降っていたので、トラクターのオイル交換やらフィルター交換やらを行いました。フィルター類は予め機械屋さんに注文しておいた物が郵便で届きましたので、これだけでも出張費の節約となります。

メンテナンスと言っても、ここはただの牧場なので、整備工場のようなトラクターを上に持ち上げて車体の下を歩いて作業できるような本格的な仕組みは当然ありません。なので、車体の下にひっくり返ったゴキブリの様に手足をバタバタさせながら背泳の様にもぐって作業をします。

屋根にの上に寝そべるのも、地面に寝そべるのも日常茶飯事。なので服はすぐに汚れます。ちなみに、下着とシャツは毎日洗濯しますが、ズボンはどれだけ汚れても一週間に一回程度しか洗濯しません・・・。理由を聞かれるとわかりませんが、

 

シャツや靴下より汚れても大丈夫そうでしょ??

 

仕事の服装は半ズボンと強い生地のワークシャツにブーツ、そして帽子。必ずこの4点を着ています。ちなみに、どれぐらい汚れるかと言いますと、下の写真をご覧ください。このシャツとズボンは両方とも今朝タンスから出した物です。ドライで砂埃の舞う地面をオイルと汗で濡れた服でジタバタと背泳すれば、そりゃこうなりますよね。

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母がラグビーの練習や試合で汚れたユニフォームを毎日洗ってくれていたと同じように、妻がこれを洗ってくれています。これだけ汚れていますので、我が家には洗濯カゴが2つありまして、汚れ物の日と、普通の洗い物の日にわかれています。

ちなみに、この汚れ具合で町まで行く事は普通です。驚いちゃいけません、町に行くとこれより汚れた仕事帰りの男達がたくさん歩いています。

そんな仕事や町が僕には合っている気がします。

それでは。

ライダー2号

こんにちわ。

物凄いヒートがこの地域を襲っております。

この週末は例年より6℃~10℃気温が高くなるようで、本日2月11日は予想最高気温も42℃と高くなっています。それに加えて最近雨が降っていないために、牧場の草はポテトチップス状態で、牛にとって厳しい状況になっています。

さて、そんな暑い週末に行われたのが年に一度の地元のお祭り。子供たちが楽しみにしている行事です。

※あらかじめ謝っておきます。。。面白そうな内容ですが、興奮した3歳の3男を夫婦で終始追いかけていた為、このお祭りの写真はありません・・・。

 

お祭りといっても、ここはオーストラリアの田舎。やはり日本のお祭りとは全然違います。

日本でお祭りと言うと、御神輿を担いだり、縁日で楽しんだり、盆踊りをしますが、こちらのお祭りは「local show  ローカルショー」というだけあって、地元で採れた農作物や家畜の品評会や、牧羊犬のコンテスト、チェーンソー大会などといった内容が多く、地元の人がみんなで盛り上げるイベントといった感じです。

メリーゴーランドや大きな滑り台といった移動式遊園地も来ていますし、アイスクリームやジュース、アメリカンドッグなどの食べ物を売る露店もいくつか会場に集まっています。

そんないくつかの催し物の中で最も人気なのが「ロデオ」です。

ロデオは知ってる方も多いと思いますが、お腹をキツく締め付けら怒り暴れている馬や牛の背中に人間がまたがり競う競技です。

今回は馬の競技は無く、牛にまたがる「Bull Ride ブルライド」のみ。体重700~800kgほどの大きなオス牛に人間がまたがります。大暴れしてる牛にせいぜい80kgの人間が乗るわけですから、そりゃあ危険な競技でして、プロのライダーも大怪我よくしています。もともとはカウボーイが度胸試しで始めたのがきっかけだそうです。

この競技と採点方法ですが、8秒間ブルに乗り続けたら合格で、100点の採点の内、ブルの動きが50点、人間の姿勢や乗り方が50点と別れています。8秒乗れてもブルが全然暴れなかったりしたら得点は低くなります。乗り手は片手をずっと挙げてなければ失格で、バランスを崩した際に挙げた手を牛に触れても失格です。

今回このブルライドに9歳になるウチの次男が挑戦しました。

ご安心ください。9歳の子を800kgのオス牛には乗せません。12歳以下の子は「Calf Ride」と言って子牛に乗ります。「子牛」と言いましても、体重は150kgから250kg程ありますので、落っことされて蹴られたり踏まれたりすればそれなりの「痛み」折れ」は発生します。

実は長男が10歳の時に初挑戦して、4秒間乗り無傷で帰ってきました。今回はそれより1年若くして次男が挑戦します。

ヘルメットと手袋、プロテクターのベストを装着し準備完了。初挑戦だった事もあり、3人の大人がサポートしています。その体重200kgのメスの子牛に乗った内容は以下の動画をご覧ください。

 


calf riding

あまり上手に撮れていませんが、牛に踏まれ、サポートの大人に蹴られて、まさに踏んだり蹴ったり。結果は4秒ほどでしたが必死に牛にしがみ付き、牛に踏まれた腕の青アザを自慢げにしている次男にアッパレです。

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こうやってみんなタフなカウボーイに成長していくのですね。

ヘイ作り②

いや~疲れちゃってます・・・・。

まず気温が酷い。ヘイ作りを始めてから気温が毎日40度をこえてまして、エアコン完備のトラクターの中に居てもトラクターはほぼ全面ガラス張りですから暑くて仕方がない。仕事が終わって家に帰るとビールの小瓶を一本飲んで、冗談抜きで水を3リットルは飲みます。シャツは頭から水を被ったようにビショビショで、その水分に泥やオイルが付くから仕事終わりは本当に真っ黒です。

 

さて前回の記事の続きです。前回お話ししたように、ミレットという牧草のヘイを作っています。

カットした草は十分に乾きましたので、いよいよ機械を作ってブロックにしていきます。

この1990年製の機械(baler ベーラー)を使い乾燥した牧草の拾っていきます。

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前から草をある程度拾うと後ろからまるで〇〇〇のようにヘイを出していきます。ヘイは紐できつく縛られています。

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なぜベーラーと言うのかと申しますと、こうやって牧草をヘイにする作業を「Bale」ベールすると言います。他にも、梱包したりする意味もあります。なので、それをやってくれる機械はベーラーと呼ばれるわけです。

トラクターはもちろんの事、こういった牧場で使う機械類は非常に高額です。新品ですと高級車一台分の値段が当たり前です。なので、このように1990年製の機械を中古で安く買い、メカニックを呼んだりしながら大事に使っています。

機械から出されたヘイは写真の様にシングルベッドほどの大きさがあり、重さは一個250kg~300kgほどあります。僕の身長が180cmなので、大きさがわかると思います。

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この3万坪の畑をベーラーでグルグル周り、乾燥した草を拾っていくと、終わった頃には畑のそこらじゅうにヘイが落ちています。

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今回は256個のヘイが出来ましたので、3万坪に256個のシングルベッドが落ちていると想像して頂けるとわかり易いと思います。

今度はそれを大きいトレーラーをトラクターで引っ張ってトラクターの前に付いたフォークで刺して持ち上げてトレーラーに載せていきます。

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このトレーラーには約20個のヘイが一度に載せられますので、父が小さなトラクターで畑に散らばったヘイを20個ひとかたまりに集めていきます。

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ちなみに、集めるだけで2日かかってしまいますので、2日目の前半は妻もトラクターを運転しヘイを集めました。

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20個ひとかたまりのヘイをトレーラーに積んだら、今度はそれを「hay shed ヘイシェッド」に運び、降ろします。ヘイシェッドとはヘイが雨にさらされない為のの倉庫の事を言い、この牧場には大中小と3つあります。今回は小と、中のヘイシェッドに移動します。半分は機械と小さいヘイで埋まっていますが、半分は空っぽですので、ここに今回作ったヘイを積んでいきます。

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20個ひとかたまりを一個ずつトレーラーに積み、トレーラーをトラクターで引っ張り、道路を走り、そのヘイをシェッドに収納する。この作業1回で平均50分かかりますので、256個を全て移動させるには、休憩なしでも約13時間かかります・・・。

半分空っぽだった小さいヘイシェッドは天井近くまで埋まり、140個を収納しました。

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残りは川の反対側に運びます。


こうやって256個は無事に収納され、冬に牛に与える分は確保できました。冬の厳しさによりますが、平均すると冬2回でこのヘイは全て牛の胃袋に消えていきます。

ちなみに、全て売却する事も出来ます。今回のヘイはミレットの他に雑草も多少混ざっています。しかし1個50ドルほどで売れるはずです。

 

こうして炎天下の中家族そろって仕事をして冬の準備を始めています。ここに来たばかりの時はヘイも僕の知識も無く、冬に大量の牛が飢えて死にました。二度と悲劇を起こさないためにも、常に2年以上分のエサは蓄えておきたいと思っています。


さあ!もう雨降っていいぞー!

ヘイ作り①

こんにちは。

相変わらずドライで、暑いです。雨が降らないのが理由なのか、他にストレスを抱えるような事が自分の中で起きているのかわかりませんが、10円禿げが後頭部に出来てから数か月、10円が500円に値上がりしています・・・。

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さて、雨が降らないと嘆いていますが、牧場の仕事でも雨が降らないでも良いタイミングがあります。それはタイトルの様に「ヘイ作り」の時です。

何度かこのブログにも出てきているこの「ヘイ」とは、牧草を乾燥させて、それを刈り取り、干して乾燥させ、最後に圧縮して1つのブロックにした「牧草のかたまり」を言います。これはもちろん売る事も出来ますし、自然に生える草が寒さで無くなる冬の時期に自分の家の家畜に与える為のエサにもなります。

先日このブログで書きました「ミレット」という牧草が順調に育ちまして、それをヘイにするために刈り取りました。穂が頭に付いた時が刈り取りの時期。

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この刈り取りの時期から、最後の圧縮の時までが上に書いた「雨の降らなくてよいタイミング」です。

というのは、ここに生えているミレットをトラクターで全て刈り取り、機械でひっくり返しながら干し、圧縮してそれを倉庫にしまうという一連の作業は非常に時間がかかります。今回の畑は3万坪ありますが、全ての作業は時速6km程度で行わなければいけません。「ヘイ」は説明したように乾燥牧草なので、一連の作業中に雨が降るとせっかく乾かした牧草を干し直さなければならない事はもちろんの事ですが、もう一つの大きな理由として自然発火があります。乾燥が甘い状態で圧縮すると牧草が自然発火します。理由を調べると「生物学的事象と化学反応の複雑な連鎖」と書かれています。ちょっと難しいですが、とにかくしっかりと乾燥させることが必要です。しかし、ここがポイントで、あまりカリカリに乾燥させると、ヘイ作りで使用する機械がせっかくの茎や葉っぱを粉々にしてしまします。なので、ある程度の水分が必要です。

ヘイの自然発火については、検索すると色々と写真が出てきます。勝手に写真を使うのもアレなんで、googleなどの画像検索で「Spontaneous combustion hay」と入力して検索すると色々と画像が出てきます。

 

さて、牧草を刈り取る機械を付けてトラクターを時速6kmで運転し、ミレットを刈り取っていきます。

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刈り取り後は写真の様に「うね」が出来ますので、これを別の機械で何度かひっくり返し、陽に当てて干す事を数日繰り返します。

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今回の刈り取りの作業中に面白い物を見つけたのでご紹介します。(僕にとっては面白くないです・・・むしろ嫌いです!!!)

刈り取り機の動作をトラクターから見ていると、なにやら刈り取り機からまるで誰かがジャグリングしてるしてるかのように何かがお手玉のように飛んでいます。だいたいこういう時は畑に転がっている石が原因なのですが、今回はもっと丸っこい。

機械を止めて見てみると、そこにあったのは写真のコレ。

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これ、見ての通り「メロン」と言います。英語でスイカは「ウォーターメロン」そうです!なんと畑の中に「メロン」が生えていたのです!!!!!

 

と言いたい所ですが、この「メロン」

 

雑草です。

 

Q.食べれますか?

A.僕が産まれてから今までに口に入れたもので一番苦いです。食べれません。

 

いつかの「アップルツリー」の記事同様に「メロン」という名前のクセに食べれない。勝手に生えて畑に生えてゴロゴロと寝転がっています。しかも、硬いのでトラクターで踏んでも割れない事が多いので、一個ずつ拾って畑の外にイチローもびっくりの強肩でポイーっと遠投します。


そんなこんなで刈り取りは終了。今日で乾燥作業も終わりましたので、明日は圧縮と収納の作業です。何個出来るか楽しみです!

では。

いたちごっこ

「いたちごっこ」

双方で同じようなことの繰り返しで,いつまでも埒(らち)のあかないこと。

 

さて、変な書き出しですが、今日のブログの内容です。

こちらは一昨日雨が降るまで例のごとく雨が降らず、しかも気温が毎日のように40度を超えていた為、パドックの草はだいぶ短くなり茶色くなっていました。今回は予想より降った為、しばらくすればパドックもグリーンに変わって来るでしょう。

しかし暑い。とにかく暑い。午前10時から午後6時ぐらいまでは地獄の暑さ。特にランチが終わった後の1時や2時は外に出られたもんじゃありません。

そんな猛暑の中、シャツをびしょびしょにしながら僕がパドック内で格闘しているものがあります。

広い牧場で放牧を牛を育てるには当然ながら草が必要です。360万坪の牧場で育つ草の99%は自然の恵みで、残りの1%は僕が育てる牧草です。逆に言えば牧場で牛を育てているのですが、その牛のエサを僕がコントロール出来るのは1%しかないと言う事です。

その残った99%をいかに減らさずに現状維持させたり増やしたりするかは僕の仕事量にかかってきます。当然牧場の広さは360万坪から変える事は出来ません。もちろん、他の土地を買えば草は増えますが、そんなお金あったっけ??です。

さて、99%の増やし方や維持方法ですが・・・

①雨乞いをして本気で祈る、踊る(笑)。

②肥料や種を撒く

③邪魔な物を取り除く

この3点です。

①ですが、笑ってはいけません。この地域は以前記事にもしましたが干ばつが深刻な地域に指定された事があるほど雨が降りません。テルテル坊主を逆さに吊るしたりと工夫をしましたが全然降りません・・・笑。

②の方法はヘリコプターなどを使って空から広い土地に肥料や種を撒き、既存の草のボリュームアップをはかる方法です。そりゃコストは掛かります。

③が今回の記事です。「邪魔な物」を取り除くとありますが、邪魔な物は大きく分けて二つあります。

ひとつは牛が食べない雑草。

牛は草であれば何でも食べる訳ではありません。やはり食べない草もあります。その食べない草を除草剤などを使い枯らせる事で、牛の食べる草が摂取できる栄養や水を増やすという内容。ただ、これには問題があって、もちろん除草剤などのケミカルを撒き散らす事もそうですが、本当に酷い干ばつなどで草が無くなった場合、牛はこれらの「普段食べない草」も食べるようになります。なので、非常食として取っておきたいところです。

もう一つは「木」です。

牛は木は食べません。木は日陰を作りますが、日陰は草の育ちが悪く、木が多く生える森は牧草地には適していません。その木を減らす事で、草の生えるスペースを増やすという方法です。

今回ご紹介する「木」ですが、ホントにファーマー泣かせの木です。どんな木かというと、皆さんにも馴染みのある松の木です。この松の木をチェーンソーで切る事を職業にしてる人がいるほど、牧場では困った木なのです。その内容を写真で解説します。

まず、これが問題の松の木です。

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この松の木は非常に繁殖力が強く、尚且つ土をダメな土に変えてしまいます。

下の写真の様に、大きい松の木の周りに小さい松の木が無数に生えています。。

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この松の木の下を見てみると、草は全然生えていません。

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詳細は勉強不足なのですが、地元の人曰く、どうやら松の木が地面に落とすものが土を殺し、死んだ土が雨で流れていってしまう。との事。たしかに、松林の中は土が薄くて石がゴロゴロしている。

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もうお分かりだと思いますが、この松をどんどん処分しないと、牧草地はすぐに松林になり、牛が食べる草がどんどん無くなります。現在360万坪の敷地内の30万坪ほどは松に覆われてると思います。

この松をチェーンソーやブラシカッターを使用して歩きながら切っていく事が牧場のひとつの重要な仕事です。

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気温40度を越える中、山あり谷ありの牧草地を機械を持ちながら背中を曲げながら歩くともうシャツはビッショリの脱水症状寸前です。


松の処分前

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処分後

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処分前

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処分後

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こうして何とか既存の牧草の現状維持に努めているのですが、下の写真を見て下さい・・・。

この写真にも・・・

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この写真にも・・・

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この写真にも・・・

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あぁぁぁぁぁーーーーーーーーーー!

松を切って地面が見えてくるとそこには・・・。

俺が4年前に切った松が・・・・。

そうです。そうなんです。こういう流れなんです。

 

数年前「あっ松だ、切らなきゃ!」

数年後・・・。「あっ松だ、切らなきゃ!!」

チェーンソー「ギュイーーーン」

切られた松「あっ、どうもお久しぶりです4年前の松とその子供です」

 

松は切るともっと出てきます。切らないとどんどん増えます。

 

あなたは切りますか?切りませんか?

これも牛の為。切って切って切りまくって、その内子供にバトンタッチして逃亡ですね笑。

 

それでは!